ブライドルレザーが雨や水に濡れてしまった場合の対処について。

英国で長い歴史をもつブライドルレザーは、もともとは馬の道具に使われていただけあり、その堅牢さは誰しもが認めるところ。
現在では財布や手帳などの小物だけでなく、バックなどにも採用されています。
このように耐久性が高いブライドルレザーではありますが、その一方で雨や水に弱いという特徴もあります。
ここではブライドルレザーが水分に弱い理由や、雨や水に濡れてしまった際の対処方法などをご紹介いたします。
ブライドルレザーが雨や水に強くない理由。
ブライドルレザーの伝統製法では、「ブライドルグリース」が染み込みやすくするよう革の表面(銀面)を削ります。
そしてタンニン鞣しを行った後、時間をかけて「ブライドルグリース」を浸透させます。
ブライドルレザーにグリースのワックス成分が浸透している間は、他の天然皮革以上に耐水性がありますが、使っているうちにワックス成分は失われていきます。
もともと表面を削っているだけに、ワックス成分が抜けてしまうと水が革内部まで浸透しやすく、雨や水に濡れた状態を放置すると水染みや水ぶくれ、ひび割れなど様々な問題を引き起こすので要注意です。
ブライドルレザーが雨や水に濡れてしまった時の応急処置方法。
ブライドルレザーは雨や水に濡れてしまうと、水染みや水ぶくれの原因になります。
また多量の水分はカビの原因となり、放っておくとカビが革繊維の内側に根を張り、完全に取り除くことが難しくなります。
水に濡れてしまった場合は、応急処置として以下のお手入れをしてみてください。
�@水につけて固く絞った布で水分を吸い取るように拭き取る
�A水に濡れた部分の周りを均一に湿らせる
�B風通しの良い場所で陰干しする
そのあとに軽く磨けば水のシミや痕は目立たなくなります。
なお最後に乾かす際、ドライヤーの熱風を使ったり直接日光に当てたりすると、革の風合いを損ねる原因となりますので、くれぐれもご注意ください。
ブライドルレザー製品に防水スプレーを使用する際の注意点。
雨や水に濡れてしまっても応急処置をすれば水痕は目だたくなりますが、完全に消えることはありません。
どうしても気になる方は防水スプレーを使用するなど事前の処理をしてください。
その際にブルームが出ていたら、乾拭きをして表面に出てきたオイルやワックスを革に閉じ込めるように擦り込んでから、防水スプレーを塗布しましょう。
ただし、防水スプレーは使い方によっては染みや色ムラ、曇りの発生の原因になるので、使用する際はくれぐれもご注意ください。
誤って洗濯機で洗ってしまっても復活は可能です。
財布やキーケースなどのブライドルレザーの革小物をポケットに入れたまま洗濯してしまった経験はありませんか?
油分やワックス成分が抜けてしまい、場合によっては酷く型崩れしてしまう場合も。
こうした状態になってしまっても、弊社オリジナルの「エイジングクリーム」を使えば、ある程度の状態までは復活させることが可能です。
なおご自身で行うのが不安な場合は、万双の上野店に持ち込んでいただければ、弊社製品に限りスタッフが対応させていただきます。