双鞣和地について
最高品質レザー「双鞣和地」
日本の職人の技術と努力の結晶によって生まれた、日本独自の最高品質レザー「双鞣和地」(そうなめしわじ)。伝統的な鞣し技術と革新的な手法を融合させることで、フルタンニン二重鞣しを行います。
通常の工程の数倍の手間隙をかけて出来上がるレザーは、驚くほどのしなやかさと堅牢さを併せ持ち、その独特の表情は厳粛な美しさを醸し出しています。
さらに、日本特有の気候の変化や、一年を通じて湿度の高い気候での使用を想定して開発された皮革であるため、耐久性にも優れ、美しい経年変化を見せてくれます。 欧州の皮革に打ち勝つべく、日本有数の鞣し職人たちと、私たち革職人がともに長年の研究を重ね、数百回に及ぶ試作の末に生み出された「双鞣和地」は、まさに日本の革職人の魂の結晶です。
革の特性
「革本来が持つ自然な風合い感を活かす為に染料を使い手染めで色付けをしております。その為、革によく染み込んでいるオイル・ワックスのムラ感が強く出ますが、お使い頂く内に本物の革のみに出る経年変化と共に無くなります。
革の仕上がり感
「双鞣和地」(そうなめしわじ)は北米の牛に比べて数も圧倒的に少なく希少価値の高い国産牛の皮革です。国産牛は日本の酪農家の方々が牛を大切に育てており、牛を手入れするにあたり、肌にブラシをかけてあげたり、ワラで身体を撫でてあげたり、牛舎の外で運動をさせたりしている為に、ストレスが少なく肌目もキメが細かく綺麗な事が大きな特徴です。
革のお手入れ方法
定期的(ひと月に一度程度)に万双エイジングクリームでお手入れをして下さい。双鞣和地はお使い始めの内はマットな表情感ですが、定期的に万双エイジングクリームでお手入れをして行きますと、革の経年変化と共に美しい艶感と色の深みが出て来ます。
双鞣和地の表情感につきまして
双鞣和地は本当の革のみが持つ「経年変化」を楽しんで頂ける様、天然の自然な風合いを色濃く残した表情感になり、そのような革には以下の様な表情感が出ます。革製品にご興味を持たれ始めた方がご覧になられた際に、「革の不具合では?」と思われるかも知れません。
この様な表情感はお使い頂く内に、色の変化・深みや艶が増して行く「経年変化」とともに、革本来の自然な風合いを活かした物になります。
双鞣和地では自然な風合いの表情を活かす為、表面加工で以下の特徴を隠すような事はしておりません。そのため、以下の内容での返品・交換につきましては基本的に受け付けておりませんので何卒ご了承ください。
バラ傷(地傷)
バラ傷は牛が放牧中に樹木や鉄柵に引っ掛けた際に付く、線状の切り傷と擦れ状の擦れ傷の跡になります。こうしたバラ傷は動物の皮革である限り無くなる事はありません。
通常の皮革では加工する際に、銀面(革の表面の一番上の層)を顔料でペイントしたり、型押し加工などをして傷はほとんど見えなくしてしまいます。
血筋
血筋は皮革の表面に葉っぱの葉脈やイナズマのように細かく枝分かれしたスジ模様のことです。
元々は皮膚のすぐ下にあった血管の痕跡で、自然の風合いを活かした革の表面に見られます。血筋の表れ方は、一定では無く、皮膚の薄い部位や血管が体表近くに浮き出ている部位を使った皮革では、血筋がはっきりと出やすい傾向にあります。本来この血筋は皮革につきものですが、多くの皮革は表面加工や顔料でペイントをして、表面的には見えなくする皮革がほとんどです。
トラ
トラは表面に筋のように入っているシワ跡の事です。
首の周りや腹、背中など生きている時からシワが寄りやすい部位の革によく見られます。少量ある物から1枚の革全体に渡って入る物まで、様々なトラ模様がありますが、革の表情をつくる重要な要素のひとつです。皮革は加工することで出来るだけ平面の状態に加工されますが、一部膨らんだ箇所があったりシワが寄ったりすることがございます。
色ムラ
革を染める作業において、同じ1枚の革でも部位によって繊維の密度や厚さが違うために、染めムラが出ることがあります。
これは全体が均質ではない自然素材としての革の特徴で、独特の革らしい味わいの一つになっています。
双鞣和地では、鞣しの段階でオイルとワックスをふんだんに含ませる為、色ムラ・染めムラが強く出ることがございます。