
万双ではこれまでいくつかのリュックを企画販売してきましたが、「革製では気温が高い日や雨の日には使いにくい」といったお客様の声が日に日に多くなり、革に代わる素材としてキャンバス生地を採用することに。ただし、単純に素材を置き換えるだけでなく、我々が得意とする革とのコンビネーションにより、キャンバス生地の良さを十分に引き出しながら万双らしさを追求したい。その想いの結晶が、こちらのビジネスリュックになります。
メインの素材はキャンバス生地ながら、革を贅沢かつ大胆に使っているところが最大の特徴。 前胴部分に大胆に配置するだけでなく、グリップや、ファスナーの引き手、さらには背負っているうちにキャンバス生地が擦り切れないよう背中面の下部にも使用するなど、革の機能性や耐久性の高さを存分に活かしています。 キャンバスは革と比べて柔らかく、革の縫製用ミシンではパワーが有りすぎてツレが出てしまうため、いつも以上にゆっくり丁寧に縫製。万双の製品の中でも一、二を争うほどの時間と手間をかけた仕上がりになっています。 キャンバス生地と革のコンビネーションによる、万双のアイデンティティを追求したビジネスリュック。実際に背負っていただき、実力のほどをぜひ体感ください。



児島キャンバスリュックのご紹介
Product introduction商品の特徴
Feature
01
ビジネスシーンで十分な機能を果たす
収納力と機動力
お客様に気兼ねなく日常使用していただくためにも、素材だけでなく、ビジネスシーンで求められる機動力や収納力にもとことんこだわりました。 メインコンパートメント2室の背中側には、パソコンやタブレットを保護するための低反発材を備え、前側にはファスナーポケットとスリットポケット、さらに平段ポケット2つを装備。その他にも、小物などを収納できる逆U字開閉スペースと、前胴部分にはファスナーポケットを実装するなど、十分な収納力を確保しています。 またキャンバス生地の裏側にPVC加工を施し、ハリ感を出すのと同時に防水性を高めるなど、ハードな日常使用にも十分に耐えられる機能性を備えました。

02
豊かな表情とふっくらとした風合いが
特徴の、児島産キャンバス生地
こちらのビジネスリュックは、岡山県倉敷市児島に居を構える製織会社の手によって生み出された、「児島キャンバス」を採用しています。一見すると無地ですが、濃淡の色が混ざり合った深みのある独特な表情を見せ、モダンな雰囲気を生み出しているところが特徴です。 プランド綿の中で最高クラスの強度を誇り、上品な光沢を放つ「サンホーキン綿」を何色かに染め分け、混ぜ合わせて紡績した「杢糸」を使用。今では希少となったシャトル織機により、高密度セルビッチ帆布規格で製織され、緻密で地厚な帆布の特徴を活かしながら、ふっくらとした風合いに仕上がっています。 丁寧にじっくり時間をかけて製織するため、織り上げられるのは1台の織機から1日1反のみ。繊維の街から生まれた希少なキャンバス生地の素晴らしさを、是非ご堪能ください。

03
6年以上の月日をかけて開発した
「双鞣和地(そうなめしわじ)」を使用
キャンバス生地とコンビで使っている革は、6年以上の月日をかけて開発した、万双独自の皮革「双鞣和地(そうなめしわじ)」。 全世界でも10%に満たないタンナーでしか行っていない「フルタンニン」での二度鞣しを、独自の配合で実施。驚くほどのしなやかさと堅牢さを併せ持ち、使い込むほど美しく進化する独特の表情を実現しています。 日本特有の気候の変化や、一年を通じて湿度の高い気候での使用を想定して開発された皮革であるため、耐久性にも優れ、美しい経年変化を見せてくれるところも大きな特徴。欧州の皮革に打ち勝つべく、日本有数の鞣し職人たちと、私たち革職人がともに長年の研究を重ね、数百回に及ぶ試作の末に生み出された「双鞣和地」は、まさに日本の革職人の魂の結晶です。

04
ビジネスシーンに快適性と
華やかさをもたらす仕様と意匠
素材はもちろん、縫製や細かな意匠にもこだわるのが、万双のアイデンティティ。 へり部分を細い帯状の革でくるむ「玉縁」を採用し、バッグの輪郭をハッキリさせることで精悍さを出しています。もちろん芯材を一切使用せず革のみで形成することにより、玉縁が切れた際に芯材が飛び出さないよう配慮しています。 また、日常使用で強いストレスがかかるグリップやファスナーの引き手には、すべて革を使用。ストラップ内にはクッション材を入れることで、肩への負担を軽減しています。 内装生地には、軽量化を図るためにナイロンを採用。桑の実(英名:マルベリー)という渋い赤紫色にすることで、ビジネスシーンに、ちょっとした華やかさを添えられるようにしました。

05
キャンバスとレザーの
カラーコンビネーションをお楽しみください
カラーは、キャンバス生地が「ライトグレー」と「チャコールグレー」の2色展開。「ライトグレー」には「キャメル」または「ネイビー」の革を、「チャコールグレー」には「ブラック」または「グレー」の革の色をお選びいただけます。 いずれのカラーコンビネーションも、ビジネスシーンだけでなくオフの日の利用にもフィットするので、お好みの組み合わせをお選びください。
生地の紹介
Mansaw’s Leather
児島キャンバス
キャンバス生地とは、麻やコットン生地などで作られる厚手の平織り生地を指します。強度や耐久性が高いのがその特徴ですが、「児島キャンバス」が、一般的なキャンバス生地と比べて明らかに違うのが、その豊かな表情と奥行き感にあります。 原料には、アメリカ・カリフォルニア州で栽培された、繊維長が約32ミリある上質な長綿「サンホーキン綿」を使用。この高級綿を何色かに染め分け、混ぜ合わせて紡績した「杢糸」を、シャトル織機でじっくりと高密度セルビッチ帆布規格で製織することで、濃淡の色が混ざり合った深みのある独特な表情と、モダンな雰囲気を生み出しています。 大正10年創業、岡山県倉敷市児島に居を構える製織会社が丹精に織り上げた、オリジナリティ溢れるキャンバス生地を是非ご堪能ください。
商品詳細
Detail
素材 | 児島キャンバス(キャンバス生地)、双鞣和地(牛革) |
---|---|
ライニング | ナイロン カラー(マルベリー) |
サイズ | W31.0/H42.0/D14.0(cm) 本体外側革面ポケット:深さ20cm |
重量 | 1.35kg |
機能 | 外側:革面ポケット、ファスナーポケット。 内部:ファスナーポケット、スリットポケット、平段ポケット2つ。 背中側:PC収納スペース |
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万双の新シリーズ
New Serise万双について
About Mansou
“独創的でありながら、普遍的な粋を語れる革製品メーカーであり続ける”
手間ひまをかけて丁寧にコバ処理がされている製品は、コバが傷ついてしまっても何度でも磨き直しが可能なため、何十年と使用された製品も、コバ磨きをすることで再び輝きを取り戻し、長くお使いいただくことができます。
クロコダイルの革はクロム鞣しのため、タンニン鞣しと比べるとコバが綺麗に仕上がりにくく、万双では通常の倍近い時間をかけ、財布の命とも呼ばれるコバを丁寧に磨き上げ、最高に贅沢な仕上げを実現しています。

秀麗で堅牢たるステッチ
皮革製品は手縫いの方がミシン縫いより優れているように思われがちですが、手縫いが全てにおいて優れている訳ではありません。
万双は、手縫いとミシン縫い両方の長所を兼ね備えた縫製に拘り続けました。
その結果、万双が採用しているのが「菱縫い」。
刃物で切るように、スッと革に菱型の縫い目を開け、ここに糸を通してキュッと締め上げると、糸が斜めになって収まる。これを丹念に繰り返していくと、一目一目が綺麗に斜めになった縫い目ができあがります。
「見た目が美しく耐久性に優れたステッチ」。
これが万双の「菱縫い」の特徴です。

厳選された部品の数々
商品細部にこだわり、実用性とデザイン性のバランスを絶えず意識しながら、最高品質の製品を提供する万双。
この飽く無き追求心は、製品の細部にも宿っています。
たとえば、鞄の持ち手。一般的にはゴム芯やアルミ合金などに革を巻き付けて作られるものが多いのですが、万双が採用しているのは、革を積み上げ削り出した持ち手。
革の塊を積み上げた後にくり抜き、さらに鉋を用いて曲面を調整。こうして生み出された持ち手は、手のひらへの馴染みが心地良く、また使い込むほどに、使い手に合ったハンドルへと変化していくのです。
そのほかにも、鞄に使用する金属は、すべて真鍮の削り出しを使用するなど、万双では、常に製品全体のバランスを考え、労を惜しむことなく、何を採用するのが最善であるかを常に考え製作を行っております。

手間を惜しまないコバ処理
手間ひまをかけて丁寧にコバ処理がされている製品は、コバが傷ついてしまっても何度でも磨き直しが可能なため、何十年と使用された製品も、コバ磨きをすることで再び輝きを取り戻し、長くお使いいただくことができます。
万双では、製品をご購入いただいたお客様と共に製品を育てていくという考えに基づき、コバ処理には一切の妥協をいたしません。

拘り抜いた道具
使用する道具は、ヨーロッパ製から日本製まで世界各国の厳選された逸品が並びます。
職人は、自分のスタイルにあった道具を選び、自分自身の確立されたスタイルで製品を組み上げるのです。
また、持ち合わせの道具では上手く製品を組み上げることが困難な場合、職人自らが、何年もかけて納得のいく道具へと改良を施します。
徹底的に完璧な組み上げにこだわった、万双の職人らしい発想であると思います。

万双が、あえて製品にブランドマークを刻まない理由
万双の使命は革に新たな息吹を与え、末永くご愛用頂ける製品を提供し、お客様と共に育んでいくことであると考えております。
革は、身につけていくうちに、ご自身だけの皺や傷が刻まれ表情が変わっていきます。
万双が、あえてブランドマークを製品に刻まなくとも、ご自身の生きた軌跡が革に刻まれていくのです。

情熱至上主義
技術の修得は、職人になるために必要不可欠です。時間をかけて経験を積めば、職人の基礎的な技術は身に付ける事ができるでし。しかし、技術と経験に加えて忘れてはいけないのが「情熱」。
本当に才能のある職人は、対象物に対して「情熱」を持ち続ける職人の事を指すのではないでしょうか。
製品の企画、組み上げ、メンテナンス、全てに全力で取り組む万双の職人。
万双は職人の高い技術と経験、そして「情熱」によって支えられているのです。