レアカラーについてや、個体差がでる理由など、コードバンの色に関するあれこれ。
コードバンの魅力の一つとして、革好きの間で必ず話題になる「色」。
ここでは、米国の老舗タンナーであるホーウィン社が手がける「シェルコードバン」を中心に、コードバンの色味について説明しています。
その魅力だけでなく、「レアカラー」や「個体差が出る理由」などについてもご紹介していますので、コードバンの色について興味がある方は、ぜひご覧ください。
シェルコードバンを代表する色「No.8(ダークバーガンディ)」。
ホーウィン社が手がける「シェルコードバン」はカラーバリエーションが豊富で、16色ほど存在すると言われています。
なかでも「ブラック」と並び、定番色と呼ばれ有名なのが「ダークバーガンディ」。
ホーウィン社では、シェルコードバンの赤系の色味に偶数の番号を振っており、数字が大きくなるにつれて深い色味になると言われています。
「No.8」とも呼ばれる「ダークバーガンディ」は、何層にも塗り重ねられ、ワインを連想させる深みのある色味が魅力の、ホーウィン社が得意とする伝統的な色です。
シェルコードバンの希少色(レアカラー)とは?
ホーウィン社のシェルコードバンには、生産数の8割を占めていると言われる「ブラック」と「No.8(ダークバーガンディ)」という定番色に加え、生産数が極端に少ない希少色(レアカラー)と呼ばれる色味が存在します。
レアカラーに分類されるものには「ウィスキー(廃版)」「ダークコニャック」「シガー」「バーボン」「#4」などがあります。
「ブラック」や「No.8(ダークバーガンディ)」と比べると生産数が限られる理由については諸説ありますが、もっとも有力とされているのは、「薄い色に染めてもキズが目立たない原皮は、年々希少になるコードバンの中でもさらに希少なため」というものです。
新品でもシェルコードバンの色味に個体差がある理由。
シェルコードバンには様々な色がありますが、同じ色味でも個体差が激しいことがよく知られています。
シェルコードバンは機械による染色ではなく、一枚一枚丁寧に手染めが施されています。しかも5回にわたって色が塗り重ねられるため、どうしても色ムラが出てしまいます。
またシェルコードバンのようなオイル仕上げのコードバンは、もともと革の内部まで油分が浸透しているため染色が難しく、同時に色が抜けやすいため、同じ色味であっても入荷時期や裁断された箇所によって差が生まれてしまうのです。
つまりシェルコードバンの色味の個体差は、“手染め”や“十分な油分の浸透”の証でもあるわけです。
万双では「ブラック」と「No.8(ダークバーガンディ)」、「ネイビー」「ボルドー」のコードバン製品を展開しています。
「ダブルホーウィン」シリーズでは、ホーウィン社のシェルコードバンを使用した財布と名刺入れを展開。色は「ブラック」と「No.8(ダークバーガンディ)」の2色をご用意しています。
また国内のタンナーが手がけた水染めコードバンを採用した製品は、名刺入れや財布にとどまらず、定期入れやシューホーン、キーケースに手帳、アップルウォッチバンドなど様々な革小物を展開。こちらは「ネイビー」「ボルドー」をご用意しています。