現在のページ:TOPページ > 万双のこだわり


革製品というと、手縫いが良いという既成概念がありますが、なんでも手縫いが良いわけではありません。製品というのは技術先行で生み出されるべきではなく、あくまで製品そのものが肝心です。ただ単に手間をかけただけで、結局製品の面構えが同じなら意味は無く、いくら手縫いにこだわってみたところでデザインがかっこ悪ければ売れる製品にはなりません。製品は、バランスが命です。当店ではそれぞれの製品によって、どの技術が最適であるのかを、販売現場と製造現場とで意見をぶつけ合いながら判断していきます。
品質の秀麗さや、製造工程の効率性は職人の永遠のテーマです。当店の職人たちは、そのために道具を一から自分で作るなど、各所に独自の工夫を盛り込んでいます。例えばミシンメーカーにいた職人は、自ら工具を分解したり色々削ったりして専用のミシンを開発します。このような日々の工夫と挑戦から、名人級の職人が頭角を現してきます。独自の創意工夫のある人は作業のスピードも格段に速いし、作品の品質も非常に高いものです。
日本の職人を特に取り上げることもなく、基本的に日本のもの作りのレベルは高いと思います。ヨーロッパの革製品ブランドを見ても、仕上がりが汚いというところも多く見受けられます。技術という意味では、日本の革職人でいえば中級以下といえるレベルです。日本は革のなめし技術も相当高く、イタリアやフランスに技術指導に行っている日本人が何人もいます。そういう熟練職人が万双のもの作りを支えてくれています。
残念なことですが、現在の日本のメーカーには、それらの高い技術を引き出す、あるいは拾い上げるという”普通のこと“が欠如していたのかもしれません。万双は、日本のもの作りの精神と技術の上澄みを結晶化した、普通に受け入れられる"粋"を語れる革製品メーカーでありたいと思っています。